2016/10/07

Part2: ハーレーダビッドソンのフューエルインジェクション (EFI)チューニングについて。

それでは、フューエルインジェクションチューニングの際にチューナーは何をしているのか?
ズバリ!チューナーは、Part1で述べたエアクリーナーやマフラーなどの交換によって変わってしまったエンジン内への空気流入量を測り直して、コンピューター(ECM)に教え直すことを行っています。
上の写真が、空気流入量(体積効率)を指定しているテーブルになります。
その数は、1シリンダーあたり230カ所以上あります。
フロントシリンダーとリアシリンダーがあるので両方で460カ所以上ということになります。
チューナーは、これら全ての数字を入力し直す必要があります。

もちろん、一度の入力で決まるわけではありません。
空気流入量を修正できたらECMにプログラムし、再度バイクを走らせ空燃比をサンプリングします。
そしてデータから、もう一度空気流入量を入力し直して、またバイクを走らせ空燃比をサンプリングします。
この作業を何度も繰り返します。

エンジンは、酸素とガソリンを燃やしてエネルギーに変えています。
空気には、約21%の酸素が含まれています。
しかし酸素濃度は、温度、標高などによって変わります。
気圧も影響します。
このようにある意味掴みどころのない空気をできるだけ正確に測って体積効率をECMに教えてあげる必要があり、それは簡単なことではありません。

上の写真は、チューナーが車両の状態、乗り手に合わせて空燃比を指定するテーブルです。
乗り手のことをチューナーがどのくらい考えているかは、このテーブルを確認すいるだけでも分かります。
チューナーのセンスが試されるテーブルの一つでもあります。
(*写真に表示されている空燃比の数字は、適当な数字を入れています。)

しかし、ECMに入力した体積効率の数字が、実際のエンジンの空気流入量と異なっていれば指定した空燃比よりも薄くなったり、濃くなったりしてしまうので基本的にこのテーブルの意味が無くなってしまいます。
つまり、体積効率の入力が実車と異なっている場合、チューナーが空燃比13で燃やしたいと指定をしても15や16という非常に薄い状態で燃えていることもあるのです。
酷い場合はエンジンの破損につながることもあります。
その為、チューナーは慎重に何度もサンプリングしたデータを確認しながらチューニングしていきます。

これらに加えて点火タイミングなども考慮して入力していくので、チューナーには高い技術と知識が要求されます。
正しいチューニングを行っているショップでは、このような作業を繰り返し行っているので時間も費用も掛かるのです。


それでは、マップの入れ替えるだけってどうなのか?
それをチューニングと言えるのか?

つづく・・・・Part3へ

EFIチューニングについてのPart1は、こちら。

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