2013/03/16

クラッチについて考える!

クラッチは、シンプルな構造です。
クラッチの性能に大きく関わっているものといえば、クラッチプレートとスプリングです。
今回は、クラッチプレートについて考えてみます。
クラッチプレートを使ってキャパシティーを上げるのに有効な方法は、2つあります。
1つは、プレートの直径を大きくする、そして、もう一つがプレートの枚数を増やすということです。
1のプレートの直径を大きくするという方法は、クラッチバスケット自体を大きくする必要があり、またプライマリーケースの中に納めるという点では、かなりコストが掛かってしまいます。それでは、オープンプライマリーでは?と思うのですが残念ながプレート直径を大きくしたデザインのものは殆ど見たことがありません。

2は、プレートの枚数を増やすというのは、比較的簡単にできる有効な方法です。アフターマーケットでは、幾つか純正のよりも1枚多いクラッチプレートパックが販売されています。弊社でもEnergy Oneのエキストラクラッチプレートをクラッチのアップグレードもしくは、交換を考えている方にはお勧めをしています。(もちろん、1枚づつが純正のもより少し薄くなっているのでクラッチパックの高さは変わりません。)
それでは、プレート枚数をただ増やせばいいのか?
物事はそう簡単にはいきません。
枚数を増やせば確かにクラッチの性能は飛躍的に上がります。しかし、枚数を増やし過ぎるとクラッチを切った際に各プレート間の隙間が少なくなるため、クラッチの切れが悪くなります。
純正よりも1枚増やすのが限界かと思います。
しかし、この1枚が非常に大きな効果を生み出します!!

アフターマーケットのクラッチによっては、純正のプレートより面積の広いプレートを使っているのもあります。これでは、有効直径(フリクション素材のセンターからセンターまでの直径)が、小さくなってしまいます。また面積が広くなるので1平方センチあたりの圧力が低下してしまいますので単純にクラッチのアップグレードを考えられている方には有効ではありません。
ただ、耐久性においては、面積の広い方が有効です。ドラッグレースみたいにロックアップクラッチを使って滑らしながら使うのには良いかと思います。
プレートの枚数にしても、直径にしてもバランスが大切ということです。
どのような用途に使うか、クラッチの交換時に何を求めているかで選択するものは変わります。

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