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2019/03/23

馬力:250ps / トルク:33kg-mのH-D Dyna!!


兵庫県のクスノキカスタムワークスさんで製作したドラッグレース用ダイナです。
S&S143” + ProCharger + ナイトロスオキサイドシステムで馬力250ps、トルク33.34kg-m!!
驚くべきことは、このパワーをインジェクションシステムとナイトロスシステム用モジュールを使用してコントロールできていることです。
この数字でも設定している状態の80%です。

ナイトロスシステムは、もちろんウェットショットで亜酸化窒素とガソリンの供給をNOSコントロールモジュールで制御しています。

スーパーチャージャーはProCharger製です。これにDas PerformanceのOne wayプーリーを使用。

これだけのパワーをリヤタイヤに伝える役目をしているのがAIMのCF2クラッチです。
エンジンの仕様、ドラッグレースやスピードトライアルやストリートなどの使用目的に合わせて無限に設定可能な高性能クラッチです。

これだけのドラッグマシンを製作、システム構築、制御を行うには高い技術と知識が必要です。クスノキカスタムワークスさんの高い技術を窺い知ることができます。

クスノキカスタムワークスさんは、今年の8月にユタ州ソルトフラッツで開催されるボンネビルスピードトライアルで最高速に挑戦する予定です。

2016/11/02

JIMS135エンジン+T-manアップグレード+ナイトロスオキサイドシステム!!

前回の投稿(2016/11/01)で岡山県のRiver Field Performanceさんで製作されたJIMS135エンジン+T-manアップグレードのパフォーマンスをご紹介しました。
その結果は、馬力:155ps / トルク:21kg-mという圧倒的なパワーを達成しました!
しかし、River Field Performanceさんは、これだけでは終わりません!!
更に、このエンジンにナイトロスオキサイドシステムでドーピングです!

勿論、ナイトロスオキサイドシステムは、ウェットショットを採用します。
これだけのエンジンになるとドライショットは危険です。
赤色のソレノイドが、燃料(ガソリン)用です。
そして、青色がナイトロスオキサイド(亜酸化窒素、N₂O)用のソレノイドになります。
ガスタンク後方に取り付けてあるPingelのGuzllerフューエルバルブが、ナイトロスオキサイドシステム用の燃料供給ラインです。

ナイトロスオキサイドシステムは、ECMとは別にナイトロスコントロールモジュールを使って制御する方法を採用しています。
このモジュールによってインジェクションシステムのようにガスや燃料を増やしたり、減らしたり、ある程度自由に制御が可能になります。
また、噴射したいタイミングなども設定可能です。
ハーレーダビッドソン用のナイトロスコントロールモジュールは存在しないので汎用のモジュールを使用します。
ハーレーの各センサーの数値をソフトウェアに入力して使えるように設定する必要があります。

それでは、JIMS135エンジン+T-manアップグレード+ナイトロスオキサイドシステムの結果は?!
下記のようになりました!!
馬力:193ps / トルク:27kg-m!!
かなり、ヤバい数字ですね!!
これでもジェットのサイズを抑えている方なので、200馬力は簡単に超えるでしょう!
まだまだいけそうですね!

ナイトロスオキサイドを噴射したものと、噴射していないものを比べてみましょう。
3000回転過ぎから急にトルクと馬力が急激に上がっています。
155馬力が、正直・・・非力な数字に見えてきそうです・・・・
これがナイトロスオキサイドの効果です!
これだけ出力が上がるわけですから、当然エンジンにもかなりの負担を掛けます。
JIMSの高い強度を誇るクランクケースだから、これだけのパワーに耐えることが可能なのです。
そして、エンジンを守るために確かなエンジンの知識と正しいチューニングの技術があってこその、この馬力とトルクの制御が可能になるのです!

T-man Performanceのエンジンキット、JIMS120/131/135エンジン、ナイトロスオキサイドシステムにご興味のある方は、HRDまでお気軽にお問い合わせ下さい。

2016/10/21

Part 3:ナイトロスオキサイドシステム (Nitrous Oxide System)について!

それでは、どうやってナイトロスオキサイドシステムを制御していくのか?

まず、考える必要があるのは、「ナイトロスオキサイドシステムでどのくらいの酸素(亜酸化窒素)をエンジンに供給したいのか?」です。
当然、供給量が多ければ多いほど馬力は上がります。
大げさな話しではなく、既存の馬力に+100馬力も可能です。
ただし、エンジンが耐えることができればですが・・・
その為、ナイトロスで追加する馬力によっては、フライホイールの強化やWPCなどの表面加工など各パーツの耐久性と精度を上げるなどの対策を必要とします。

では、どうやって亜酸化窒素やガソリンの供給量を調整するのか? 
供給量を調整、もしくは影響を与えるものは幾つかあります。

その一つがジェットのサイズです。 ナイトロスオキサイドシステムのノズルには、ジェットが取付らるように設計されており、そのジェットのサイズで調整が可能です。
ジェットの穴径を大きくすれば、より多くの亜酸化窒素をエンジンに供給できるということになります。
ウェットショットの場合は、ガソリンの量も同じようにジェットのサイズで調整が可能です。
キャブレターのジェット交換と同じような感じですね。

二つ目は、ナイトロスボトル内の圧力です。
ナイトロスボトルの中には、亜酸化窒素が充填されています。
亜酸化窒素を使用していけばボトル内の圧力は低下していきます。
圧力が下がれば、時間あたりに噴射される量も少なくなっていきます。
つまり、亜酸化窒素でボトルが満タンになっている時と、半分になった時ではエンジン内に供給される酸素の量が変わっているということです。
これは、エンジンにとって問題ですね。

なぜなら、同時に送られているガソリンは、電気式の低圧ポンプで送られています。
ポンプの圧力は電気式なので一定です。
ボトルの圧力は低下して酸素の供給量は徐々に少なくなっていくのに対して、ガソリンは同じ量が供給されていくことになります。
つまり、入ってくる酸素に対してガソリンが多過ぎる状態なるのでエンジンのパワーは低下します。
だからと言って吹き始めでガソリンの量を減らしておくと空燃比が薄くなってしまうので危険です。
もちろん、ポンプも選択したものによって圧力は違います。

そこで、まずはボトルの圧力をコントロールすることが重要になってきます。
しかし、これが簡単ではありません。
ボトルのサイズによって圧力の低下速度は違います。
小さいボトルでは、圧力が低下するのも早いです。

外気温によってもボトル内の圧力は変わります。
気温が低ければ圧力は下がりますし、気温が高ければ上がります。
つまり、冬と夏ではボトルが満タンな状態でも圧力は違うのです。

つづく・・・


ナイトロスオキサイドシステムについてのPart 1は、こちら。
ナイトロスオキサイドシステムについてのPart 2は、こちら。


*ナイトロスオキサイドシステム、制御システムにご興味のある方は、HRDまでお気軽にお問い合わせ下さい。

2016/10/16

Part 2:ナイトロスオキサイドシステム (Nitrous Oxide System)について!

ナイトロスオキサイドシステムと言ってもボルトオンキットで、ただ取り付ければ良いというものではありません。
また、使用目的によって、ジェットのサイズ、モジュールでのコントロール、ボトルヒーター、レギュレーター、プレッシャーゲージなどいろいろシステムを組み合わせていく必要があります。
その為には、EFIチューニングの技術に加えてエンジンというものをもう少し工学的な面で把握できている必要があります。
当然のことながらノーマルエンジンとJIMS135のような2000ccを超えるエンジンでセッティングが同じで良いわけがありません。

ナイトロスオキサイドシステムには、大きく分けてドライショット (Dry Shot) とウェットショット (Wet Shot)があります。

ドライショット (Dry Shot):
ドライショットは、亜酸化窒素(Nitrous Oxide)を噴射した際に、一緒にガソリンを噴射しません。
その為に、亜酸化窒素を噴射した際に、ガソリンが足りず非常に薄い状態で燃えることになります。
亜酸化窒素の噴射によって増えた酸素に対して、その分のガソリンが供給されていない状態です。
基本的に空冷エンジンのハーレーダビッドソンにとっては、危険性が増します・・・。
噴射量を少なくして余りパワーを上げず、噴射時間も短い場合は有効かも知れませんが、やはりエンジンには良くないです。
メリットは、部品点数が少なく、費用も抑えらることです。
エンジンのことを考えるとデメリットの方が大きいかも知れません。
エアクリーナーのところにノズルが付いたナイトロスキットなどは、多くの場合はドライショットです。

ドライショット用のノズルです。
亜酸化窒素のラインが入るだけですのでシングルになっています。

ウェットショット (Wet Shot):

ウェットショットは、亜酸化窒素(Nitrous Oxide)とガソリンを同時に噴射します。
その為、正しいセッティングをすれば増えた酸素に対して同時にガソリンを供給するので薄く燃えることなく、エンジンにとって比較的安全に制御することができます。
また、ドライショットに比べ大幅にパワーを上げることが可能です。
デメリットは、専用の燃料ポンプなど部品点数が増えるので費用が掛かります。

ウェットショット用のピラニアノズルです。
亜酸化窒素とガソリンのラインが入るようにY字になっています。


エンジンのことを考えると噴射量に関係なく、できればウェットショットを選択したいですね。
フューエルインジェクションチューニングも、ナイトロスオキサイドシステムの制御/チューニングも、感覚やノリではなく、エンジンの基本的な工学的知識があれば可能なのです。

それでは、どうやってナイトロスオキサイドシステムを制御していくのか?

つづく・・・・

ナイトロスオキサイドシステムについてのPart 1は、こちら。


*ナイトロスオキサイドシステム、制御システムにご興味のある方は、HRDまでお気軽にお問い合わせ下さい。

2016/10/11

Part 1:ナイトロスオキサイドシステム (Nitrous Oxide System)について!

一時的ではあるが、飛躍的にエンジンのパワーを上げてくれるナイトロスオキサイドシステム!!

ハリウッド映画の「ワイルドスピード」でもお馴染みのシステムです。
”ニトロ”と呼んでいる人も多いかと思います。
ハーレーダビッドソンにもドラッグレースやストリートパフォーマンス車両では、取り付けられてこともあります。
そこでナイトロスオキサイドシステムについて少し解説したいと思います。

”ニトロ”と呼ばれているくらいなので、ものすごく危ない燃料だと思っている方も多いはずでは?
でも、違います。
ボトルに入っているのは、亜酸化窒素(笑気ガス)です!
化学式は、”N₂O”です。

この化学式を見て気づかれた方もいるかも知れませんが、この化学式の中には”O”がいます。
”O”は、酸素です。
エンジンのパワーの源ですね!


亜酸化窒素(N₂O)は、エンジン内に噴射されると、その熱で”N”(窒素)と”O”(酸素)に分かれます。
こんな感じですね!
↓
2N₂O=2N₂ + O₂

空気中に含まれる酸素の割合は”5分の1”ですから、それ比べると数倍の酸素が含まれていることになります。

つまり、ナイトロスオキサイドシステムは、より多くの酸素を強制的にエンジン内に送り込むシステムです。
エンジンは、この酸素を燃やして圧倒的なパワーを生み出しています!

それでは、単に亜酸化窒素を噴射すれば良いだけなのでしょうか?
物事は、そう簡単ではありません。
パワーが飛躍的に上がるということは、それだけエンジンに負担を掛けます。
それに合わせて燃料や点火タイミングを調整できていなければ、当然エンジンが致命的なダメージを受けることもあります。
これを正しく制御するのが、実は難しいのです。
それには、高いチューニング技術に加え、それ以上の知識を要します。

つづく・・・・